P.S.Samphran

タイ在住。女房、猫との3人暮らし。。タイのこと、山のこと、映画のことなど。。。

" American Underdog (2021) "

気になる映画-010

こんな作品があるとは知らなかった!

NFL(アメリカンフットボール)に興味のない方は人名、ヒストリー、専門用語などがわからず楽しみは1/4減くらいになるのでおススメしません。

この後の記事もわけわからんと思います。

 

恐らくアメリカ以外でも公開はされていないのでは?

本作は2000年代に活躍した一人のフットボールプレイヤーの伝記映画。一部では当時のオリジナル映像も使われてます。

 

QBとは?

2000年代にNFLを見ていた方ならだれでも知っているQB(クオーターバック)。

QBを知らない人の為に。。。

プレー面での役割を説明したらキリがないので簡単に。。

団体スポーツってのはどれもポジションがあってそれぞれに役割が異なります。

その中でもっとも重要と言われているポジションがエースなわけですが、野球であればピッチャー、バスケットボールであればスコアラー、サッカーは知らないのですが何かあるでしょう。。

QBはチームの中では最重要の位置づけで野球のピッチャー、バスケットのスコアラー以上にチームの勝利を左右するポジション。

 

個人的にはNFLチームを作るうえでステータス値を振り分けるなら

戦術(コーチ、コーディネーターを含め) 50%

残りの50%がプレイヤー

プレイヤーの中でQBが25%を占めると考えますが、ここはOLとセットで考えるべきでしょう。そうすると

QB+OL(5名) 30%

その他オフェンス選手 5%

ディフェンス 15%

スペシャルチーム 5%

といったとこでしょうか。

 

チームつくりや好みで分かれるとこですが、一般的にQBがチームの最重要プレーヤーである事は間違いありません。

 

前置きが長くなりましたが、今回の映画そんなNFLのQBとして活躍したカート・ワーナーのお話。。

 

ストーリー

大学時代のことはよくわかりませんが自分がいままで耳にしてきた彼のキャリヤとほぼ一致した内容の作品でした。

まずは大学時代のエピソードから始まります。。

UNI(ノーザンアイオワ大学)パンサーズでQBをしていたカートですが大学4年になってようやく先発QBの地位を手に入れます。

4年の時はカンファレンスのファーストチームに選ばれているのでそれなりの選手だったのでしょう。

 

時代はジョー・モンタナからブレット・ファーブの時代。カート・ワーナーはドラフトにかからず、ブレットのいるグリーンベイのキャンプには招待されますがロスターに入る事はできませんでした。

当時のQBコーチであるスティーブ・マリウッチ(後の49ersのヘッドコーチ)から『能力は認めるがNFLでプレーする準備ができていない』と言われます。

 

この後、カートはスーパーマーケットで時給5.50ドルで品出しの仕事を3年間しながらNFLのトライアウトを待ってました。

 

映画内でこの辺のながれは多少の脚色をつけながらほぼ自分の聞いたことのある内容でした。

 

そんな時、カート・ワーナーにアリーナフットボール(フィールドの広さはNFLの半分でプレーヤーも8名(NFLは11名)のチームから声がかかります。

NFLを目指していたカートは最初格下のアリーナフットボールでのプレーを拒否しますが、家族と相談した結果プレーすることにします。

元々コンパクトなフットボールに適正があったのか、2年続けてチームをアリーナボール(決勝戦)まで連れていきます。

そして、アリーナフットボールでの活躍がついにNFLチームの目にとまるときが来ました。。

1998年、セントルイス・ラムズと契約!

この年はNFLヨーロッパに派遣されラムズでの出番はほとんどなし。。

 

1999年、エースQBのトレント・グリーンがプレシーズンでシーズン全休の負傷。

第二QBとなっていたワーナーが開幕から先発QBとして登場。

*この時のグリーン負傷のニュースは覚えてます。。名セーフティのロドニー・ハリソン(当時サンディエゴ・チャージャーズ)のレイト気味タックルを受けたんですが、ラムズのコーチのディック・ヴァーミールがキレまくってました。

 

幸運?にも開幕先発となったワーナー、相手は強固なディフェンスを持つボルティモア。

1st Qにいきなりレイ・ルイスにインターセプトをくらいますがワーナーは3TDパスを投げ勝利に導きます。

*作中、相手LBレイ・ルイスがひたすらトラッシュトークを仕掛けてました。実際、彼は闘争心が激しくどこにでも顔を出す選手ですが、本当にプレー中あんなに喋ってたんですかね?

 

この映画ではここからは駆け足、ワーナーの活躍により最終的にラムズはスーパーボールを制し、ワーナーはシーズンとスーパーボールのダブルMVPを獲得します。

 

ここまでがこの映画のストーリー、NFLでの活躍は最後の20分くらいで描かれており、ほとんどはNFLへたどり着くまでの経緯と常に一緒にいた奥さんのブレンダ(大学時代に知り合いその後結婚)との家族愛でした。

本当はこの年のスーパーボール(vs テネシー)は歴史に残る大激戦でテネシーのラストプレイにドラマがあるのですがこの場面はフォーカスされてませんでした。。

ワーナーは計3回スーパーボールにでてるんですが(一勝二敗)、全てラストプレーで勝敗が決まってます。

 

カート・ワーナー / Kurt Warner

全NFL選手の中で最も好きな選手の一人。

NFLキャリアは12年(初期のグリーンベイ所属は除く)

2010年代にNFLを見始めたかたはあまり知らないかもしれませんが自分のNFLと彼の活躍した期間がドンピシャ!

彼のクオーターバッキングにハマり、毎週末の放送が楽しみでした。

当時はリーグパスのようなものは日本にはなかったと思うので、有料放送のGaoraでNFLを観てました。

 

1999年からのラムズはQBワーナー、RBマーシャル・フォーク、WRアイザック・ブルース/トリー・ホルト/AZザヒル・ハキーム/リッキー・プローウェル、KRトニー・ホーンの超攻撃的!且つ快速レシーバー陣によりリーグを圧巻!!

QBワーナーと映画の配給会社を掛けて”ワーナーワーナーブラザーズ”と呼ばれ彼らの繰り出すオフェンスは"The Greatest Show on Turf"と語られてます。

1999年からの3シーズン、オフェンスのメンバーが固定されたこともありますが、攻撃の天才マイク・マーツがコーディネイター/ヘッドコーチを務めていたことが大きいでしょう。

 

本当にTVで見ていて毎プレー興奮の嵐!

ペイトン・マニングやトム・ブレイディのような緻密で機械的なパスオフェンスではなく、プレースピード・パススピード・レシーバーの走力が合わさったオフェンス、とにかくレシーバーがカットインするところにバチン!ととんでもない速さのパスをヒットさせるところが凄い!パスとレシーバーの重なるタイミングはほんの一瞬なのでコンマ0.5sズレればターンオーバーになりかねないのです。

これは言葉では表せない。。。

"The Greatest Show on Turf"から約20年経ちますが、いまだに最高のパスオフェンスだったと思います。

 

NFLでは他のどのスポーツより連覇が難しい世界、MLBやNBAで連覇が難しいのはフリーエージェントによるものが大きいと思いますが、NFLの場合は戦術が重要視されるので相手チームの対応の早さによります。

特にパスオフェンスシステムは1シーズンを通して続くことさえ難しいのですがラムズは3シーズン通して続けてきたことですね。

これは本当にすごい!

 

そんなオフェンスをけん引したカート・ワーナーの受賞歴はコチラ👇

シーズンMVP 2回(1999 , 2001)

スーパーボールMVP 1回(1999)

スーパーボール出場 3回(1999 , 2001/RAMS , 2008/CARDINALS)

プロボウル 5回

オールプロ 2回(1999,2001/1st team)

 

そのパス成績でも素晴らしいスタッツを残したワーナーですが、2010年に引退しました。控えに降格することなく最後まで先発QBでしたね。。

流石に泣きました。。。引き際も良かったし、、なんといってもアリゾナでカムバックしてフランチャイズ発のスーパーボールまでたどりついたストーリーが凄い。

 

キャスト

メインはキャラクターはカート・ワーナーと奥さんのブレンダ。それ以外でも有名な俳優が出演してます。

 

Zachary Levi as Kurt Warner

この方は初めてみました。

とにかく、そっくり!! よくキャラを作り込んでますね~

髪型をワーナーカットにすると本当にワーナーみたい。

いまでは奥さんの影響もあって饒舌なワーナーですがブレイク前の芋っぽさを彼の演技から想像できます。きっとこんな感じだったんだろうな~と。。。

 

Anna Paquin as Brenda Mooni

ピアノレッスンの子役がお母さん役をやるようになったんですね。。

彼女の作品もピアノレッスンしか見たことないので初見みたいなもんです。

演技はともかく自分のもっていたブレンダのイメージには合わなかったですね。。。

 

Dennis Quaid as Dick Vermeil

やっとよく知ってる俳優が出てきた。。

ワーナーがNFL入りしてからの登場なので出演時間は長くありません。。

これもイメージが合わなかったな~

流石に彼くらいになると何本か作品を見たことあります。

エニイ・ギブン・サンデー(1999)もアメフト映画で、その時彼はQBの役でしたね。。

 

Chance Kelly as Mike Martz

初めて聞く俳優さん、彼もコーチ役なので出番は短い。

オフェンスコーディネーターのマイク・マーツを演じました、彼は実際のマーツのイメージに近かったですね。ちょっと偏屈な感じが、、、ただし見た目はDick Vermeilに似ていた。。

 

以上、本作の感想ですが、なかなかよくできた作品だと思います。

ただ日本にあまりなじみのないスポーツなのでどうしてもわかりづらい部分がありますね。2000年頃のNFLを知っているひとは楽しめます、そうでない方はそれなりに。。。

 

2023年のベストムービーを観てきた!

今年はコロナ明けもあり2か月に一度くらいのペースで劇場に行き、自宅でも古いDVDやオンライン映画などで結構な本数の映画を観ることができました。

9月を過ぎるとインド映画界は例年話題作をつぎ込んできます。

この後クリスマス週公開、シャールク・カーン主演DUNKIがありますが、いまのところベストの作品を見てきました。

Animal(2023)

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詳しい話は記事にしてますが、これでも言い足りない!

 

万が一日本で見れるなら皆さんに見てほしい!

かなりバイオレンスなシーンがあるのでR指定がかかると思うし、3時間20分を超える中でミュージカルシーンはほぼ無し!

普段インド映画を観ない方が耐えられるだろうか?

翻訳者も大変!

バイオレンスなんですが、家族愛・兄弟愛を強く感じるストーリーで涙させます。

 

とにかくこの作品のBobby Deol(Abrar役)は見る価値があります!

主演はRanbir Kapoorなんですが、同時に出演している場面では完全にBobbyは上をいってます。

彼にセリフはありません。

表情と体の動きだけでここまでインパクトを残せる役者だったとは。。。

最近はすっかり落ち目でTVシリーズに進出してましたが、これを機に久々にメインストリームの作品にももっと出てきてほしい。

 

他に日本人にはなじみの深いAnil Kapoor(Slumdog Millionaire(2008)、Mission: Impossible – Ghost Protocol(2011)も重要な役ででてる。

 

もともと好きなジャンルの映画ではないんですが、未だ興奮冷めやらず!どこかでもう一度見なくてはいけない作品となりました。

できればインドでインド人とラストの格闘シーンを見て観たかった。。。

 

最後にこの作品、、、ボリウッド史の記録を塗り替える勢いでヒットしてます。

シネコンやマーケットの拡大や製作費・俳優のギャラが高騰した今のボリウッド。。興行収入等では10年前とは数字上比較にできないのですが、数字上SRKのJawanまでたどり着けるかわかりませんが、Jawanと比べると自分の様にリピート率はかなり高いような気がします。

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とにかく皆さん!

日本で公開されたら是非!Bobby Deolを見に行ってください!

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" Mission: Impossible – Dead Reckoning Part One(2023) "

気になる映画-009

行って来ました、トム・クルーズ!

久しぶりに友人のWatと二人で出かけたわけですが、彼の趣味に合わせてアクション映画。いままでもWatと映画を観るとスパイダーマンやジェームズ・ボンドでした。

ミッションイン・ポッシブルの最新作がやっているのは知っていたので見て観ましょう。

 

このシリーズ、最初の数作は見ましたが最近は見てません。

なので前作とかと関連性があると困りますね。。

 

映画の見どころはトム・クルーズのアクションとアクションシーンのアイデアだと思ってます。

流石に60歳を超えたトム・クルーズに若いころのアクションは期待できませんが、この映画を続ける以上は必須でしょう。

印象としては派手な事はやっているがアクション自体はもう一つ。

アイデアもいまいち。。

自分の場合どうしてもシャールク・カーン(トムの4つ下)と比べてしまう、CGの使用頻度などに差はあるとは思いますがシャールクの方が切れはあります。

恐らくアクション俳優にとってこの年代の4年とは大きな差があるんでしょう。

 

サブキャストも年を取り落ち着いちゃってる、ラスボス的なガブリエル(イーサイ・モラレス)もやたらと強いんだけど動きは大したことない。彼も60歳になるそうです、ラ・バンバ(1987)で見たときはまだ20代だったんですね。

 

唯一気になったのはヒロイングレースを演じたヘイリー・アトウェルとうい女優。

ちょっと好みのタイプで演技も好きです。

出演作品見るとデビュー作がウッディ・アレン監督作Cassandra's Dream(2007)なんですね。自分はVicky Cristina Barcelona(2008)までウッディ・アレン監督作はほぼ見てますが、唯一見ていないのが彼女がでていたCassandra's Dreamでした。

 

娯楽アクション映画なのでゴチャゴチャしたことはどうでもよく、楽しければそれでいいのですが、見終わった感想。。。

Watも同意見でしたが「なんじゃこりゃ?」でした。

我々のような単純な人間にはストーリーがもう一つでなんか中途半端感が凄くあります。しかも悪玉のガブリエルが片付いてない!

 

これはいかんよな~

これが最新作とは。。。シリーズ1~3くらいまでの方が楽しかった。。。

 

とグダグダ言いながら劇場を去るのでした。。

 

そして夜、女房を交えて夕食を食べているときに「ミッションイン・ポッシブルは何作目なのか?」という話になりググって調べると【Mission: Impossible – Dead Reckoning Part One】とでてくる。。

Part One???パート1のはずないだろう?なんども見てるんだから。。。

まあパート7くらいじゃないかな。。。

ん!?Part One ?

・・・・・・・

もしかしてこの作品はシリーズ7のPart Oneなのか?

更にググると2024年にPart Two公開予定となっているではないか。。。

 

すみません、上でうだうだ書いた評価は全て白紙にして下さい。

中途半端とか言ってましたが、そもそもこの話は終わってなかったのね。。。

Watも理解しました。。

また来年観に来ようね。。。

 

最後にチケットについて。。。

最近はタイの映画館も代金が上がっており今ではTHB100p.pで見れないようです。

 

今回はSF Cinemaというタイの大手シネコンで見ましたが THB 250p.p.

購入時にスタッフにプロモーションを進められ払ったのは二人分でTHB 650でした。

この内容はチケット2枚、ポップコーン2つ、コーラ2つ、オリジナルTシャツ1枚

これはかなり安いですよ!

でもなぜかTシャツだけ1枚なのね。。。

 

" Draft Day(2014) "

気になる映画-008

日本からタイに戻る機内で鑑賞。

ENGLISH映画は年間に1~2本しか見ないのでこんな時ぐらいハリウッド映画と思い、、、とにかくここ20年くらいはどんな映画が話題になってどんな俳優が人気だとか全然わかりません。

一通り物色したところまず "DRAFT"の文字に引っかかる。。見出しはケビンコスナー。

プロットを見るとNFLのドラフトについて、そこそこ詳しい人にはただドラフトの裏側をドラマ仕立てにしただけとなるが、わかない人には全然わからない話になるでしょう。。

 

なが~い前置き

日本を出てから見ることはなくなりましたが、以前は有料放送に加入してNFL(アメリカンフットボール)のゲームを毎週見てました。

当然、贔屓の選手やチームなんかがでてくるので毎年行われるドラフトなんかも楽しみにしてたのです。

ドラフトを楽しむには、素材となるカレッジフットボールの選手にも精通していないといけないわけですが、そこまでは詳しくない。。せいぜい地元に記者のレポートやNFL.comなんかをなんとなく眺めてました。

 

NBAのドラフトもエキサイティングですが、個人的にはNFLのドラフトは更にドラマがあると思ってます。記憶にある中でも強烈なドラフト当日のトレードが合ったりする。

わざわざ映画にしなくてもNFLのドラフト自体がドラマなんですが、他にやる事もないので見てみようじゃないか!

 

どんな映画?

ドラマはドラフト前日。。。

シアトル・シーホークスのGMトムからクリーブランド・ブラウンズのGMサニー(ケビンコスナー)に電話が入る、、、。

ドラフトの目玉QB(クォーターバック)ボーを指名できる1巡目1位指名権(ブラウンズが持っているのは7位指名権)をトレードしないか?

チームは長年低迷しており、ここでスター候補のQBをとればクリーブランドもチームも盛り上がる。しかしチームには怪我明けとはいえ堅実なQBドリューがおりサニーの戦略としてはディフェンス選手の指名を検討している。

 

*この間、各候補選手や代理人からチームの監督やGMにちょこちょこ連絡が入るのですが、この辺の駆け引き(多少でかい事を言ったり、コンペディタ―がいる事をほのめかしたりしていい契約を得ようとする代理人と選手のコンディションなどを見極めるチーム)が面白い。

 

しかしサニーは自分の意に背いてこのトレードを決定!

チームのヘッドコーチのペンはRB(ランニングバック)を希望していたけど、オーナーやクリーブランドの世論にのせられた。。

チームスタッフも最初は『よくやった!』とばかりに喜んでいたが、トレードの内容を聞いて愕然とする。。

シアトル 1巡目1位 ⇔ クリーブランド 1巡目7位+将来の1巡指名3つ

指名順位を6つ繰り上げる為に将来の1巡を3つ。。。

ドラマでなく現実的にもほぼありえない。。もちろん1位と7位は年によってはとてつもない違いを生み出すけれどかなりの賭けになります。

将来ペイトン・マニングやトム・ブレイディクラスのスタッツを約束されたQBにのみ提示される条件。

 

自分の記憶にある中で同レベルのトレードが行われたのは二件

2012' 

ワシントン・レッドスキンズはドラフト二位指名確定のRGⅢ(ロバート・グリフィンⅢ世)を獲得する為(一位指名はアンドリュー・ラック/インディアナポリス・コルツで確定済)に出した条件

ワシントン : 2012年の1巡目6位+1巡目指名権2つ+2巡目指名権1つ

セントルイス・ラムズ(現ロサンゼルス) : 2012年の1巡目2位

指名順位を4つ上げるためにこの代償。

ワシントンはこの二位指名権を使ってRGⅢを指名、当時ワシントンはエースRB(クリントン・ポーティス)がオフェンスの中心も年齢・怪我による衰えが出てました。その為新たなオフェンスの目玉が必要だったのですが。。。。

RGⅢは初年度は大爆発したのと下降の理由は度重なる怪我だったのでトレードアップが大失敗とは言い切れませんが。。

 

1998'

このケースがほぼ今回の作品に当てはまり、作中でもこのトレードの話題でてました。

目玉は将来の殿堂入りQBペイトン・マニングとハインズマン候補のライアン・リーフ

このライアン・リーフが本作のボーとほぼ重なります。

最終的にサンディエゴ・チャージャーズが二位でリーフを指名するのですがその内容は。。

サンディエゴ : 1998年1巡目3位+将来の1巡1つ+2巡1つ+プロボウラーRB1名+1選手

アリゾナ・カージナルス : 1998年1巡目2位

サンディエゴは指名順を1つ上げるためにこれだけ出してます。

リーフの経歴はNFL在籍4年で出場25試合(先発21試合)

通算QBレーティングは50.0(100.0を超えると一流といわれる)

 

 

ボーはかなりリーフもモデルにしているように思いましたね。

 

この辺がかなりヤバいNFLの歴史上でのトレードアップですが、これと比べても今回のサニーのトレードアップはものすごいリスクがあります。

 

それでもボー指名が正しいのか?信じられないサニー。。。

他のドラフト候補からの情報、シアトルが何故一位指名をスキップしたのか?が気になる。。。

スタッフを使って再度ボーの情報を集めると問題点がでてきた。

ドラフト候補のLB(ラインバッカ―)ボンテ・マックの言葉からボーはプレシャーに弱く、一度強烈なQBサックを食らうとプレイが消極的になることをビデオで発見。

極めつけはボーの誕生日会でチームメイトが一人も参加していない事がわかる。

この時ボーのファンが集まり警察沙汰になり参加者は調書をとられたが、その中に85名もいるチームメイトやスタッフが一人もいなかった。サニーはこの話をボーに問い詰めるも曖昧な返事で返される。

 

これらのことからボーはチームを率いるにはリーダーシップが足りないのでは?

 

実際ボーの一位指名を喜んでいるのはオーナーのモリーナだけ。。

サニーはGMという立場上ボーを指名予定だが本当にほしいのはLBボンテ

チームを率いるヘッドコーチのペンはRBレイ

 

クリーブランドとシアトルのトレードはドラフト候補のボンテがリークしてしまい全米が知る事になる。地元クリーブランドは待望のスターQB獲得を期待し盛り上がりますが、そのおかげでサニーは他の選手を指名しづらくなる。しかもお気に入りのボンテがリークしたため、すぐに本人に電話を入れ『こんな事はやめるんだ!NFLに入る前からなんでもペラペラ話すような選手と思われてはいけない!』と諭します。

 

コーチのペンは他のチームに一位指名権のトレードをサニーに持ち掛けるよう画策するなどドラフト開始前に目まぐるしく動きがでる。

この辺はリアリティがあり、実際のドラフトでも本当にこんなことがおこなわれてるんだろう!と思わせます。

 

指名を前にしてサニーの頭の中はいろいろな人の思惑が入り込んでゴチャゴチャです。

ここでサニーは恋人のアリー(チームの財務担当でサニーの子を妊娠中)に泣き言をいいだす。。昨年までは父親(故人:チームの前ヘッドコーチでサニーがクビにしたが、実は体調を心配した母親からの依頼だった)が作ったチームを引き継いだだけ、今年は自分が作ったチームで勝負したい!

 

サニーはチームスタッフにQBボーの指名を宣言するも、指名直前までボーのビデオを見たり彼と彼の代理人と電話でやり取りをするなど彼のアラを探す。

そこでやはりボーの人間性に問題があると気づく。。。

 

ドラフト開始!

一位指名が開始されるもサニーはギリギリまで決断を伸ばす。

そして最終的に決断をしたのは、、、、、

なんと!

LBボンテ・マック!!!

何も聞かされていないオーナーのアンソニーは激怒!

スタッフは驚き!

ペンはRBを指名しなかったことに失望!

クリーブランドのファンは罵声を浴びてます!

唯一涙を流して喜んだのはボンテとその家族のみ。。

 

開場がざわつく中、指名は続きますが、なんと二位から四位のチームもボーの指名をスキップ、、、サニーが一位指名確定のスターQBをスキップしたことで【ボーには何かある?】と他のチームも他の選手を指名していたのです。

 

そこで出てくるのが最初にクリーブランドとトレードをしたシアトルのGMトム。

彼が何故トレードをしてきたのか?

この現象をみてサニーは気づきます。

トムは結果的にサニーはボーを指名しないと踏んでいたのです!低迷しているチーム(クリーブランド)がこの年では突出したQBを指名しないとなると、どのチームも上位指名を回避するはず。そこでシアトルの待つ7位でボーが指名できトレードで得た将来の一巡指名三つもとれるといった最高のトレードを思い描いてました。

 

そこでただの間抜けにならない為サニーはシアトルの前、6位指名権を持つジャクソンビルにトレードを持ちかける。

ココもわかる人にはサニーが何をしたいのかすぐわかる。

シアトルの前の指名権を手に入れ、「QBボーをお前たちの前に指名しちゃうぞ?」どうしてもボーが欲しけりゃトレードしてやろうか?といった話をするため。

ここでのポイントはジャクソンビルがすでにいいQBを持っている事、この年のドラフトでメインのポジションでの指名が必須ではないことが条件。

結果サニーはジャクソンビルに将来の二巡指名3つを渡す(この時点で一巡目はシアトルに渡しており持ってない)事でトレード成立!

晴れてトムと再交渉ができます。

 

この時オーナーのアンソニーがボーの指名を見送ったサニーをクビにするためオフィスに来てましたがひとまず事の行方を見守ります。サニーも首にするのはちょっと待ってろ!といった雰囲気を出す。

 

そしてトムとの交渉。

思惑を見透かされたためジリ貧です。。。ここまできてボーを逃すとシアトルのファンから罵声を浴びせられるのです。

まずは当初渡した一巡目を全て返せ!とサニーは要求。

もうこの時点でかなり理不尽な取引。。。

最初のトレード

シアトル 一巡1位⇔クリーブランド 一巡7位+将来の一巡3つ

12時間くらいしてドラフト中だとこうなる

シアトル 一巡7位+将来の一巡3つ⇔クリーブランド 一巡6位

 

トムは悩み数十秒時間をくれと。。

シアトルのオーナーの許可をとります。

 

この間サニーは悩んでいるトムへさらに追い打ちをかける準備、『おい!他に必要なポジションないか?』

ここでアリー『SP/スペシャルチームよPR/パントリターナーをとって!』

よし!それで行こう!

この雰囲気からシアトルのPRはプロボウル級だと感じさせます。

 

トム「OK!条件を飲もう!」

サニー『ダメだ!気が変わった、その条件にPRをつけろ!』

トム「そんな!酷い話だ!」

サニー『よし、それならこの話は無しだ!ボーはいただく!お前はシアトルでアホ呼ばわりされていろ!』

 

こうなるとトムは降参するしかありません。。。

 

このトレード成立でシアトルはボーを指名

クリーブランドはここまで残っておりペンが望んでいたRBレイを指名!

この時、ペンがレイにかけるセリフが泣ける。。。

「おい、親父さんと同じチームでプレーしたくないか?(レイの父は元クリーブランドの選手)」

この大逆転でクリーブランドは皆が望む最高の布陣を整えることができました。

ここでのポイントはこの順位までLBレイが指名されなかったことにあります、もしレイが残っていなかったらサニーはこのトレードはしなかったでしょうし、内容が薄くて三流映画になってたでしょう。

 

この話はドラフトの話なのでこの後チームがどうなったかなどは描かれてません。

 

感想

本作ではケビン・コスナー演じるNFLチームのGMサニーを中心としたドラフト戦略、恋愛、家族愛が描かれてます。

ブラッド・ピットが演じたMoneyball(2011)あたりは似通ったジャンルですがMoneyballほど理論的な作品ではありません。

そもそもこのタイプの映画が何故いままでなかったかが不思議でならない。

 

本作はアメリカのスポーツのドラフトを全く知らない方と少しでも知っている方で解釈の差がかなりできます。

今回QBボーがドラフトの中心になりましたがNFLの世界でQBは勝敗の半分を占めるといってもいいでしょう。野球の4番打者やエースより比重の高いポジションで、ドラフトやトレードでチームのエースQBの選択を誤ったり怪我で失うとチームのシーズンは終了します。

NFLは年間1チームあたり17試合(2022年までは16試合)なのでQBが外れると立て直しができないのです。

この常識を覆した例は自分がNFLを見始めてからは1度だけ。

2001年シーズンのトム・ブレイディ

今回は映画の感想なので詳しくは書きませんが、とにかくそれだけQBは重要なポジションなのです。

 

NFLドラフトを全く知らない人がどれだけ楽しめるかわかりませんが、興味のある方にはフィクションとはいえドラフトのドラマを堪能できる良作です。

 

普段全く見ないハリウッド映画ですが、久しぶりに見た本作は当たり作でした。

 

 

" Chandigarh Amritsar Chandigarh(2019) "

気になる映画 - 006 

久しぶりにパンジャーブ映画!

インド映画といってもほぼボリウッド映画(ヒンドゥー語)しか観ないので楽しみ!

今話題のRRRも古い友人などからはあの映画はどうなんだ?なんて聞かれますが未だに見ていませんし公開時もさほど興味がありませんでした。

南インド自体に行った事が無いのでインド在住時も見ることはないのですが、唯一パンジャーブ映画だけは何作かは見に行ってます。

その理由とは!

  1. でてくる主演女優が抜群に綺麗!男優はターバン被ってて皆同じに見えるのでそれほどインパクトはない
  2. 映画音楽の背景に偉大なバングラミュージックがある! パンジャーブ地方特有のダンスミュージックですが、見ているだけで実に楽しい
  3. 住んでたとこから近かった! ヒマーチャルプラデーシュ(HP)にいたのですが、カシミールとパンジャーブへはかなり近いエリアのChamba Dis.在住、地元に映画館は無かったので一番近い映画館といえばPathankot(パンジャーブ州 Chambaからバスで約4時間)。この街にはいくつかの古い映画館があるので話題作はたいてい見れますしパンジャーブ映画も見れます。
  4. たまには大都市Amritsal!Pathankotで用は足りるのですがたまにはAmritsalまで足を伸ばすことがあります。Amritsalまで行けばその時上映されているボリウッド映画・パンジャーブ映画の全てを見ることができます。

 

こんな理由がありたま~にパンジャーブ映画を観ることがあったんです。

監督・俳優などパンジャーブ映画のスターはほぼ知りませんでしたが、ノリのいい音楽で楽しめます。

宗教色も適度に取り入れているのでなかなか興味深い。

例えば、事故で下半身不随になった主人公が家族と共に毎日Amritsalに建つSri Harmandir Sahib(ゴールデンテンプル/シク教の総本山)に参拝してたらGuru Nanak(シク教の創始者)の誕生日に参拝した際、急に歩けるようになっちゃった!めでたしめでたし。。みたいな。。

こういったシーンを何度か見てるとSri Harmandir Sahib、Guru Nanakというのがどれだけ崇拝されているのかがわかります。

 

今回の作品、Chandigarh Amritsar Chandigarhですが、このタイプの作品ではなく普通のラブコメディ。パンジャーブ色は強くなくよくある映画をパンジャーブ俳優が演じただけって感じ。。。

元ネタは2010年のマラーティー語作品【Mumbai-Pune-Mumbai】

!!!題名からして、、地名をパンジャーブ州の都市名に変えてるだけ!?

ヒンディー語のリメイクでMumbai Delhi Mumbaiなんてのもあるらしい。。

さすがインドは偉大ですね!

 

ざっくりとストーリー

Chandigarhに住むReet(Sargun Mehta)は叔母が決めたお見合いを断りに一人でAmritsalへ。

手にある住所を元に相手先の部屋を探しますが近所までくるとなかなかわからず、そこで路上でクリケットをしている青年Rajveer(Gippy Grewal)に場所を尋ねます。

ようやく見合い相手の部屋にたどり着きますがお留守。。

この間、周辺の下町の住民は皆Reetに対して不親切というか雑な対応、、、に聞こえたんですが、よくよく考えたらこんなもんか。。。タイだってこんな感じかな。。なんというか下町ローカルの方なので警戒心もあり、逆に初めて会うのにいつもその辺を歩いている人と同じ扱いをする場合もあります。

 

しかたなく相手の帰りを待つべく市内をぶらつくのですが、ここで先ほどのRajveerが登場しひょんなことから一緒に行動するようになります。

パニープリーを食べ、市内のイベントに参加し踊りまくる、有名なカフェで過ごすなど。。そうこうしているうちに惹かれあっていく二人ですが、この辺は普通のロマンス映画にあるパターンです。

この後もReetのボーイフレンドに会ったり、二人の意見の違いで口論になったりとしますが、最後は用事をすましChandigarhに帰りかけたReetがそのまま帰らずRajveerの所に戻ってくるという物。。

全くもって普通のかる~いロマンス映画でした。。

時間も2時間以内と短く食事しながら簡単に観れましたね。

感のいい方はわかると思いますがReetのお見合い相手で部屋が留守だった住人は当然Rajveerです。

 

興行的にはうまくいかなかった作品ですが、全編Amritsalロケをしており魅力的な建物が随所に見られ、外国人が知っているような有名な場所ではなく比較的なローカルな地域を撮影地としたようです。

 

Cast

よく知らないパンジャーブ語映画を観た最大の理由はココ

Rajpal Yadav

1999年にBollywoodでビューをし2000年代に絶頂期を迎えたコメディ俳優!

本作でPollywood(パンジャーブ映画)デビュー

彼はコメディアンと言われることを嫌い、コメディも演じる一人の役者であると認知してほしいと訴えますがコメディセンスがずば抜けてます。

確かに笑いのパターンはありますが、彼にしかできない演技なんです。特に共演作が多いParesh Rawalとのコンビは最強!

本作でもRajpal Yadavワールド全快で彼をよく知らない女房も大爆笑してました。

ストーリー上さほど重要ではないですが二人の仲を深くするのに必要なアクティビティを提供してくれてました。

因みにこのシーンがヤバい!

いくつか誤解があり主人公二人のバイクとRajpal Yadavのリクシャーがチェイスをするシーン。流石に腹が痛く、ツボにはまるとガッツりはまってしまう女房は転げまわってました。

Times of Indiaでは『Rajpal YadavがPollywoodに魔法をかけた!』なんて大袈裟な記事がでてましたが、Bollywoodでやっている事に比べたらやや控えめに見えました。

 

出演者はRajpal Yadavしか知りませんが、主演のGippy Grewalはパンジャーブではかなり有名な俳優兼・歌手なんだそうです。

Gippy Grewal

ちょっと調べるとYo Yo Honey SinghとコラボもしてBollywood映画で歌ってるんですよね。Cocktail(2012)は劇場で見てますがYo Yo Honey Singhの名前しか目に入ってなかったです。


www.youtube.com

俳優としては2010年代半ばに大ヒットを飛ばしてトップスターに!

2015年にはSecond Hand Husband(2015)というBollywood映画に主演してますが知らない。。。

しかし共演陣が豪華(Dharmendra、Alok Nath)かつクセモノ(Ravi Kishan、Sanjay Mishra、Vijay Raaz、Mukesh Tiwari)!

しかもHarbhajan Singh(クリケット選手:元インドナショナルチーム)も出てる。。。

Harbhajan Singhについてはココ👇で触れてます。

www.pssamphran.com

 

そして今までの経験通り今回も主演女優が美しい。

Sargun Mehta

知りませんでしたが、2017年にスタートしたFilmfare Awards Punjabiで過去に2度Best Actressを受賞。俳優の受賞で過去に複数回の受賞をしたのは今のところ彼女だけ。

ということはパンジャーブでのトップスターなんです。

ザックリですが、彼女の過去作を確認したらなかなか雰囲気のいい作品で興行も成功してるんですよね。

これを機会にPollywood Movieをみる機会を増やしてみようか。

 

まとめ

作品の内容としては昔ながらの見合いで夫を決める風習を受け入れられない女性がわざわざ見合い相手の所に断りに行く、そして恋に落ちるって話。。。とくに目新しい内容ではないですが、Rajpal Yadavのコメディと主演二人のオーラで十分楽しめる作品でした。

この作品はReetがChandigathからAmritsarへきてChandigarhに帰るまでの一日だけのドラマ。映画の雰囲気は全く違いますがRichard LinklaterのBefore Sunrise(1995)を思い出します。

Pollywood Movieの観賞数は多くはないですが、音楽とダンスは元々一級品! そして女優のクオリティの高さが魅力です。

まずはSargun Mehtaの作品を見てみようか、、、。

 

 

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" HANUMAN White Monkey(Thailand'2022) "

気になる映画 - 006 

タイの伝統舞踊"โขน/Khon"を映画化。

コーンと3D映画の融合を試みたとってもビミョーな作品。

正直、鑑賞前から嫌な予感はしてましたが予感が当たってしまいました。

まあ、初の試みなのでテスト段階といったところでしょうか。。。

 

インドのラーマーヤナを元にして作り上げたラーマキエンはタイの民族叙事詩。コーンはこの物語を器楽の演奏、踊り、曲芸、声楽を伴って演じられます。

基本的なストーリーはラーマ王子と悪魔のトッサカンの戦い、題名であるハヌマーンはラーマ王子軍の将軍。

この映画はラーマキエンの中でラーマ王子がロンカー島でトッサカンを倒すところまで演じてます。

 

弱冠アクション、CGがあり子供向けか?とも思わせますが女房曰く今の子供はラーマキエンをあまり知らないのでは?との事、また当日劇場にいた子供は5-6歳程度とちょっと小さすぎで全く落ち着いて席に座っていられず、、、その裏でこのタイ舞踊の新しい試みを真剣に見に来ている層も一緒にいたので作品を見に来ている人はかなりのストレスを感じてましたし、娯楽全開の映画と思って子供を連れてきた親は子供が飽きてしまい大変でした。

 

個人的にこの映画を評価すると、、、映画として見る価値はないですね。。。

タイ舞踊を見るのならロイヤルシアターかナショナルシアターに行ってラーマキエンを見た方が絶対にいいです。

基本的にこの映画の演者はナショナルシアターで演じているレベルの方々。

 

恐らく、一般の方や子供にもっとラーマキエンを知ってもらうために作られたと思いますので今後のレベルアップに期待したいですね。

今回は残念でしたが、次回このような作品を作っても見に行きたいと思います。

 

ハヌマーン(左)と悪の王トッサカン

タイのロイヤルシアターはこちら👇

SALA-CHALERMKRUNG ROYAL TEHATRE

www.salachalermkrung.com

劇場も立派なので是非行ってみましょう!

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誕生日プレゼントは炊飯器にコート・デュ・ローヌ

女房のバースデーに続き、今月は自分の誕生日だそうです。

このイベントは幼少期から親父に無視され続けたせいか、なにも起こらなくても全く気になりません。

子供の頃、よその誕生日パーティーに行ったことはありますが、自分の事で祝ってもらった記憶はないですね。

恐らく親父としては『お前が産まれた日がよそ様になんの関係があるのか?』てなとこでしょう。

流石に誕生日が楽しみな歳でもないですが、金曜日に職場でスタッフからケーキをいただいたりしたので、この週末は誕生日ウィークエンドにします。

 

そう❕誕生日イベントとは自分で企画するもの。

 

まずは土曜日、金曜日から公開が始まった映画を鑑賞

映画代が高いのでちょっと躊躇していたら、誕生日なので女房が全部払ってくれるというのです!

ならば行こう!

色々と乗り継いでIcon Siamへ!

 

映画の前にいつもの店でランチにします。

Cantobese Restrant

今日は飲茶にしようなど話し合いながら店につきましたが、

なんと! 現在本業の月餅の注文が激しいので暫くレストラン業務は休んでいるとの事。

 

となればもうどこでもいい。

その辺を歩いて目に入ったマーケット?に突入!

BURIN MARKET

 

休日だからかな?閑散としてますな。。。

ラーメン屋もありますが、見たところこの店にだけは客は一人も入ってませんでした。

 

あまり時間もないのでサクっとこの店に決めます。


映画前なのでビールは控えてスプライト

こんなもの飲むのは年に一度くらいですが今日はいいでしょう!

 

カニチャーハン

海にでも行かない限りカニを食べることはないですがこの日は豪華に行きます。

 

カニチャーハンとスプライトの誕生日ランチは合計 THB 60 (約250円)でした。

 

食後はすかさずIcon Siamへ移動!

 

先ずはチケット購入

女房が出してくれますがStandardシートはTHB 250 p.pと高額!

ところがメンバーカードを見せると最初のディスカウント、Dtac(電話会社)のプロモーションが併用できるとの事で二つ目のディスカウント、これで

なんと THB 99 p.pまでおちました。

そして極めつけ!

スタッフのお姉さん『アレッ?今月誕生日月ですね?』

本人は無料だって!!! 長い事メンバーになってますが初めて聞きました。

 

通常2名でTHB 500のところ合計 THB 99で済みましたね~

来年からは忘れずにこのベネフィットを使わねばなりません。

 

もう一つ長年の問題があります。

タイのシネコンには温かい飲み物が売っていないのです!(もしかしたらMajorだけかもしれない)

タイ人はキンキンに冷えた映画館内で平気で氷満タンのコーラとか飲んでますが、これは無理!

いつも外でホットコーヒーをなんとなくかくして持ち込んでます。

今回も持ち込みますが、紙コップなんですぐに冷えちゃうんですよね!

次からは専用の耐熱マグを持ってくるようにしましょう。

 

この日の映画はこちら👇

Laal Singh Chaddha  (2022)

コロナで公開が延期になり結局2年間待ったフォレストガンプのボリウッドパクリ映画

3時間近い長丁場でしたがエンジョイできました。

*映画の解説は👇

indiabolly.hateblo.jp

 

誕生日ウィークエンド初日のディナーは?

Icon Siamn内にある素麺レストラン

女房の強い希望ですが、今日は旦那の誕生日では?

 

自分はただの温素麺、女房は柚子なんちゃら素麺でした。

少なくとも自分が作る素麺よりは美味しい。。。

本日いろいろと運よく安く上がってましたが、流石に日本食!料金はぶっ飛んでます!

でも今日は気にしない。。。


せっかくなのでケーキも食べちゃう。。。

基本的にはイチゴショートです。女房はロールケーキと名の付くものが好き

この店、大阪ロールだの大阪ミルクだの言ってますが大阪ってミルクとか有名なんですか?

 

こんなのもありました。

 

興味が湧いたので店員さんに聞いてみたら

材料は全てタイ産で大阪のロールケーキからインスパイアされたものだそうです。

試しに大阪ロールを調べてみたところでてきたのは金属加工の大阪ロール工機(株)

 

味は普通、日本で買う不二家のショートケーキと同じくらいの価格ですが味は足元にも及びません。

 

そして本日の〆

前々から考えていたものを買ってもらうためロビンソンデパート

 

女房にリクエストしたものは炊飯器!

女房が学校の美術講師を始めてから夕飯を一人で食べることが多くなりました。

いまある炊飯器は大きいのでよけいな洗い物になってしまいます。

その為、登山用のクッカーで一人分の御飯を炊いているのですがこれがまた面倒くさい。

そこでとにかく小さいくて・安くて・シンプルな炊飯器が欲しかったのです。

種類が多くどれも魅力的。

よけいな機能がついていないシンプルなものでもこれだけあります。

といっても欲しいのは最も小さい炊飯器なので迷う必要はなし!

サクっとこれに決まり!

シャープ KSH-Q03 Candy ホワイト

THB 589-

さっきの素麺屋で払った金額より安い!

この炊飯器はホワイトの他にグリーンとパープルがあります。

自分はホワイトでいいのに女房はどうしてもグリーンがほしいと言い出します。

これは俺の誕生日プレゼントでは?と当然思いますが、一応店員さんにお伺い。

店頭販売はホワイトのみ、グリーンとパープルは通販専用販売だそうで一件落着。

ホワイトに決定!

家に帰って開封するのが楽しみです。

 

SHARP CANDY 開封!

いいねえ~余計な物は何もなし!

 

使っていくとシールは汚くなっていく!という理由で女房はステッカーを剥がしてしまいます。

すると出てくる" ホット"の文字(画像右)


最大3Cup炊きですが無理でしょう!

2Cupまでかな。。。

 

今まで使っていた炊飯器とはこの違い!

このマイコン炊飯器には我が家には機能が多すぎました。

 

このようにレバー一発のみがちょうどいい。

 

炊きあがりも問題ありません!これから一人の時はこれでOK!

 

そしてバースデーウィークエンド2日目

昼は女房が仕事なので一人でランチ

夜は女房のおまかせディナー

2日目の目玉はこれ👇

コート・デュ・ローヌ

ワインに詳しくはないですが、日本に居たときはこのワインを好んで飲んでました。

肉に合わすとか、魚に合わすとかはわからないので、ただガバガバ飲んでたんですね。

ローヌ地方はShirazを使って赤ワインを作りますが、同じローヌ地方でもコート・デュ・ローヌは多品種を混醸して作ります。

当たってるかわかりませんが、Shirazよりフルーティで甘い感じがしますね。

因みにタイの赤ワインはShirazで作ることが多いです、タイの気候にShirazがあっていたりドメーヌがオーストラリアやニュージーランドで学んだ人が多いからでしょう。

 

せっかくのコート・デュ・ローヌですが、買い物に行くのが実に面倒くさい。

家にある材料で得意のバースデーパスタを作ります。

ニンニク野菜スパゲッティ

ワインと共にいただきます。

 

。。。。。なんででしょうね、今日も不味い。。。

味がほとんどしないんです。なんでなんだろう。。。塩振っときゃ味なんかでそうなもんですが足りないのかな?

パスタが不味くてもワインは美味いのでOK

 

日中は特にやることもないのでLeonaとぼーっと過ごします。

 

そしてディナータイム!

女房は仕込み中

いまだに完成しない庭で始めます。

この日は暑かったのでビールが飲みたい!ワインは次回にとっておきます。

 

ディナータイム!

 

秘伝のカオ・モック・ガイ

www.pssamphran.com

やっぱりおいしいね~

風もないので涼しくはないですが、その分冷えたビールが美味しい。。

 

Leonaはその辺でダラダラと遊んでますが。。。

ん!?

なんかやってますね。。。

 

なんと!久しぶりにゲーロが登場してます!

このゲーロ、庭に緑が豊富なころから数年住み着いているカエル

Leonaとは仲がいいのか?わかりませんが庭で遭遇して今まで争うことはありませんでした。

庭の改修でしばらく姿をみませんでしたが帰って来てくれたんですね。

 

それなのにLeonaはいきなり右猫パンチをくらわすのです!

それ以上Leonaはアクションしませんでしたがゲーロは自分のペースで水がめに逃げてきました。

カエルの寿命は10年くらいと言いますがゲーロにも元気で居てほしいですね。

 

思いもよらぬベネフィットでこのバースデーウィークエンドはかなりお得になりました。炊飯器もいいのが見つかって安く上がり、結局ワインが一番高かった。。。

 

この誕生日ってのはお祝いをするってよりは、ずっとほしかったけど特別急がない物を買う!とか年に1度くらいは飲みたい!食べたい!をするために背中を押してくれるパワーを持ってます。

今年は炊飯器が買えて、コート・デュ・ローヌ(これは自腹)が飲めたので大満足でした。

 

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日・ミャンマー共同作『The Daughter of Japan'1935』

ミャンマー映画の父Nyi Pu(ニー・プー)監督・主演作『The Daughter of Japan』を見てきました。

 

The Daughter of Japan(1935)

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Myammer / Japan 88min

Director

Nyi Pu

Cast

Nyi Pu as Maung Ba Htay
Mitsuko Takao as Aye Mi San

言語:ビルマ語・日本語

字幕:英語・タイ語

 

流石にミャンマーの映画は初めてだと思います。

memberになっているThai Film ArchiveからLineで案内があり見てきました。

www.pssamphran.com

 

映画について

映画の事は全くわからないので鑑賞前に少し勉強するべく1時間くらい前にセンターに行って予習しました。

本作で監督・主演をされているNyi Puはミャンマーで最初の映画(モノクロ・サイレント)に主演されており主に1920~1930年代に多くのミャンマー作品で監督又は主演をつとめたそうです。

 

この映画は日・ミャンマー合作とありますが、この映画が製作された1935年の時点でビルマ(ミャンマー)はイギリスの植民地であり1935にようやくインドと分離されたばかり。Nyi Pu率いる観光使節団は日本を紹介するのを目的としてこの映画を製作しました。日本でおさめた映像を持ち帰り同年10月にビルマで公開され映画はヒットしたそうです。

イギリス植民地下で日本を紹介する映画をビルマ人が制作なんてちょっと勘ぐっちゃいますね?

4年後の1939年に第二次世界大戦が始まるわけですが、他の目的なんかがあったのかも?あまり歴史の事はわかりませんので当時の日英の関係なんてどうだったんだろう?

 

高尾光子

日本側の制作会社はP.C.L.映画製作所(東宝の前身の1社)で松竹から移籍したばかりの高尾光子さんが重要な役で出演してます。撮影当時20歳、子役出身で7歳で日活のサイレント映画でデヴューしてます。

全く知りませんでした。子役ではかなり有名な方だったそうですが、女優業の引退は40歳と早い。。。

華のある美女といった感じではありませんが、ふくよかで落ち着いた感じの綺麗な女性です。

戦時中には自ら高尾光子一座を立ち上げて戦地へ慰問に行っていたようです。当時の一座には俳優の長門勇さんがおりましたが高尾さんとの折り合いが悪くあまりいい関係でなかったと高尾さんのお孫さん(山野海)が語ってますね。

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それでは肝心の作品は?

あらすじ

あるビルマ人飛行士の兄弟が、東京からラングーンまで前人未到!無給油のダイレクトフライトに挑戦する為に来日。その際に出会った日本人の女性Emiko(高尾光子)と飛行士の兄Ba Htay(Nyi Pu)が恋におちますが、最終的には本来の目的を果たすべくEmikoを置いてラングーンへのフライトを成功させます。Ba Htayは数年後に日本に再来日しますがその時にEmikoは病による亡くなったあとでした。。。

 

感想

現在の観点で言えばツッコミどころ満載!ストーリも突飛でビルマ人俳優の演技も素人臭い。

しかしこの映画87年も前の作品なんです。最終的にはよくぞここまでの作品をつくった!と感心しました。最初は制作年も考慮せず「何を臭い演技しとるんだ!」と退屈してウトウト。。。。

しかし、中盤からの臭いロマンスなどに引き付けられ見入っていきます。

特に、Ba Htayが国のプライドをかけた東京-ラングーンの挑戦Emikoとのロマンスに葛藤する場面、女にうつつを抜かして本来の目的をブン投げようとする兄と仲たがいするも最後までサポートする弟の場面は見ごたえあります。

最後は自分も女房も十分楽しむことができました。何故か東京-ラングーンのダイレクトフライト挑戦にリアリティを感じてしまい、「これ実は本当の話なんではないの?」と気になり調べてみました。⇒記録は見つからず。。。フィクションのようです。。。

 

今回本作を観たThai Film Archiveのシアターですが基本的には無料。以前も紹介しているように公的機関なので政府のサポートを受けて成り立ってます。

現在は大リノベーション中の為、周りのアクティビティやミュージアム、喫茶などは休業中。

 

現在オープンしているのは6階建てのシアター館のみ。

1Fにはグッズショップや喫茶もあります。

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チケットはQRコードで管理、自分の様にメンバーであればLINEから予約可能でメンバーでない方は電話予約もOK!

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劇場はその辺のシネコンと同じレベル、綺麗に管理されてますし客層を考えるとこっちのほうがいいかも?

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シアター館には古い映画のポスターをレプリカ看板も有り

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今回はAsian Classicとして古い韓国映画と2本立ての上映でした、ほとんどのプログラムがその日限りの上映なので都合がつかないとどうにもなりません。

プログラムは常にLINEで確認できるのでまたいい作品見つけ見に来なくてはいけませんね。

 

おまけ

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帰りに近くのカフェに寄りました。ただのアイスラテなんですが最近はこのようなカフェのコーヒー代が異常ですね! ここでもコーヒー1杯THB75とられました。

でも人気があるようでお客が入ってるんです、、、ようは自分が貧乏くさいってこと。。。

 

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この映画に泣かされた。。。10作品

女房が面白い日本の動画があるのいうので夕飯時に一緒に見てみた。。。

その動画は東京ガスのCM集で短い感動ストーリで構成されている。

この分野はタイも得意で何年か前には保険の感動CMが評判になりました。

元々弱い方ではありますが、東京ガスのストーリーのいくつかはウルウルさせるものであり、実際目頭が熱くなりました。それを見た女房に「ガスの宣伝がそんなに感動するのか?」と不思議がられましたが、『あなたは少し日本語の勉強をしなさい。。。泣けるから。。』

 

なんてことがあり女房から今まで見た映画やドラマで涙した作品はどれか?と聞かれたので遠い記憶を含めて思い起こしてみました。

 

泣かされた映画10作

 

火垂るの墓(1988 : Japan)

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野坂さんの原作は読んだことはなく見たのはジブリのアニメのみ。

おそらくTVの再放送か何かで見たはずですが、悲しさと怖さが合わさった涙腺崩壊でした。

そもそもこのアニメを見て泣かない人間がこの世にいるのか?と思わせますね。。

作品の良し悪しは人それぞれですが泣かす映画である事は間違いありません。

 

Dasvidaniya(2008 : India)

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余命3か月の37歳独身会計士が人生の最後に10の願を自ら叶える映画。

似たようなテーマはハリウッドなどでもつくられてますが、こちらはひっそりと静かに人生の最後を迎えていきます。

名優Vinay Pathakがハマり役をおもしろおかしく切なく演じます。

一人でコルカタの小さな映画にて鑑賞しました。一般的に娯楽映画・ラブストーリーを好むインド人ですが、この少し変わった雰囲気の映画を観に来ようというインド人は流石に涙してました。

日本にに居て見られる作品ではありませんが、可能であれば是非見ていただきたい!涙腺崩壊ではなくホロリとさせてくれる素晴らしい作品。

 

The Elephant Man(1980 : United Kingdom/United States)

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19世紀に実在したジョゼフ・メリックの物語。

田舎の小さな映画館で3本立ての1本として上映されたときに鑑賞。

小学生の時に友人と3人でいきましたが、そもそもこの映画はアクション・ホラーみたいなジャンルだと思ってたのです。Manがつくので多分ウルトラマンみたいな超人が主人公だと思ったんでしょう。

田舎で子供だったのでTVや本の情報は知らず、町に貼ってあるチラシで決めたんですね。

一応近所の兄さんには「なんでエレファントマンなの?」と聞いていたのですが、その答えは『お母さんのおなかの中に居る時に象さんにお腹を踏まれたため特殊能力がついてしまったのだ!』⇒全部ウソ!

ほとんどスーパーヒーローものと思って行った反動は大きく、映画終了時は3人とも席を立てず、、、。他のお客が退出した後に涙流しながら帰った覚えがあります。

 

愛と追憶の日々(1983 : United States) , 夕べの星(1996 : United States)

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ほとんど見なくなったハリウッド映画ですが、これでも前はアホみたいに見ていたのです。いくつか泣かせてくれた映画あるのですがなかなか思い出せず。。パッと出てきたのがこの作品。続編の夕べの星もストーリーはつながっており合わせて一つの映画としてしまいます。

とにかくキャストが素晴らしい!

主演のシャーリー・マクレーンは公開当時49歳、夕べの星では62歳。作中では強烈なキャラクターを好演。そしてジャック・ニコルソンの出番もカッコいい。

 

春にして君を想う(1991 :Iceland)

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アイスランド大使館のこけら落としに招待状をいただいて鑑賞。

当時、長編作の制作は年間10本にも満たないアイスランド映画界、この作品がアカデミー賞にノミネートされたときは大統領だか王妃(王国じゃないから王妃なんていないかな?)からメッセージが送られてました。

老人ホームで再会した老カップルのロードムービー。

通して出演しているのは主演の二人のみ。特に老女を演じたSigríður Hagalín(シグリドゥル・ハーガリン)の演技は最高レベル(本作は彼女の遺作)。

そして最後の場面に突如現れる天使はブルーノ・ガンツ、ベルリン・天使の詩のダミエルそのもので登場し主人公を迎えに来ます。ブルーノ・ガンツの登場はココだけですが流石の存在感!

こちらもDasvidaniya同様ホロリ系ですね。。。

 

ラスト・プレゼント(2001 :Korea)

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泣けるようにできているストーリーで特に突出した作品ではないのですが、オチどころでしっかり涙してしまいました。イ・ジョンジェはもともと韓国映画界の中ではかなり好きな俳優なので少し思いも入ってますかね。。。詐欺師だなんだのと登場しますが基本的には "悪役" が登場しない涙を誘う作品。。。

 

Ghajini(2008 : India)

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achar.pssamphran.com

今年1度見直してますが、やはりエンディングがやばい!

エンディングまでに泣けるシーンは一切ないですが最後でブワッときます。

映画館で見た後の数日はエンディングでShreya Ghoshalのコーラスを聴くだけで泣けてきました。

 

芳香之旅(2006 :China)

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映画などの芸術作品で涙をするというのは人によってそれぞれ違うツボがあるかと思います。自分の場合この作品がそのツボに入りました。

本作で涙する人はほとんどいませんが何故か最後にホロリと。。。

雲南省の魅力的な風景、60年代の中国の雰囲気がなんともそそります。

主演のチャン・ジンチューは2005年にローカル映画祭で来日。その時に会場でお会いできましたが、『なんちゅう綺麗な女性なのか!』それまでに何人もプロスポーツ選手や芸能関係の方を目撃したりお会いしたことはありましたが、初めて写真撮影とサインをお願いしてしまいました。その後ラッシュアワー3やミッションインポッシブルなどハリウッド映画にも出演。もちろん共演のファン・ウェイの演技も素晴らしい!

 

セント・オブ・ウーマン/夢の香り(1992 :United States)

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アル・パチーノ一人にしてやられました。

素晴らしい作品ですが泣くようなストーリーではありません、これもやはりツボを押さえられてしまったというか。。。他の作品と違い"感動"してどうこうなったのではなく"興奮"で泣けてしまった感じ。

アル・パチーノのタンゴと最後のスピーチだけでも見る価値あり!

アカデミー賞で主演男優賞をとった瞬間はライバルの俳優さん達も『ほっ』としてましたね。『いいかげんアルにあげてくれよ!』みたいな感じで。。。

本作で受賞するまで6度ノミネートで受賞は0でした。。。

 

Kabhi Khushi Kabhie Gham...(2001 :India)

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achar.pssamphran.com

家族モノ映画の中では最高レベルの作品。

天才Karan Joharの監督第2作目。

3年に1度くらいのペースで見れば必ず泣きます。

 

映画や山など娯楽やアートに順位はありません。

泣ける映画10作、楽しい映画10作、秋によかった10山などをあげることはできますが、それらに順番はつけられないのです。

このリストも半年後に作ったら半分位かわってるかもしれません。

 

ここ数年はあまり映画も見ていないしインド映画以外はこの20年でも本当に少ないです。その為リストではインド映画が4作品はいりました。日本映画や欧米の映画でもいろいろあったと思うのですが、記憶が曖昧でパッと出てこないんですよね。。

また、条件として映画館で見ている作品!としたかったのですが、火垂るの墓と芳香之旅は見れてません。

 

タイのコロナもそろそろ落ち着いてきたのでシアターに出向いて泣ける映画を観に行きたいですね。!

以上、泣かされた映画10作品でした。

 

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気になる映画 - 005 " さすらい /Im Lauf der Zeit(West German'1976) "

さすらい /Im Lauf der Zeit(West German'1976)

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インド映画しか見ていないように見られがちですが、

映画鑑賞のルーツは時代劇とジャッキーチェン。

日本映画、アニメなども少しはみましたが、小学校の時近所の映画館に友人と二人で見に行ったのは主にジャッキー映画でした。

 

その後、スタローンやシュワちゃんをTVでみてましたが、80年代半ば~90年代はハリウッド映画の特撮に馴染めず、他のアジア映画やヨーロッパ映画を観るようになります。

やはり映画はロケしてなんぼだろう!と思っていたんです。

ボリウッド映画を観ることは流石にありませんでしたが、サタジット・レイ作品はいくつかは見ることができ"The Apu Trilogy/オプー三部作"あたりはTVでもみれました。因みにレイ作品では三部作よりは遠い雷鳴の方が好き。

 

この期間は、主にヨーロッパ、中国映画を狂ったようにみており主に

ピエル・パオロ・パゾリーニ(イタリア)

ミケランジェロ・アントニオーニ(イタリア)

ニキータ・ミハルコフ(ロシア)

クシシュトフ・キェシロフスキ(ポーランド)

アッバス・キアロスタミ(イラン)

マジッド・マジディ(イラン)

モフセン・マフマルバフ(イラン)

テオ・アンゲロプロス(ギリシャ)

エミール・クストリッツァ(ユーゴスラビア)

チェン・カイコー(中国)

この辺りの監督作、特殊上映が行われるとほぼ東京まで出向いて映画漬になったものです。

そして上記のメンバーに加わるドイツ人映画監督が今作『さすらい』の

ヴィム・ヴェンダース!

エンド・オブ・バイオレンス(1997)でアメリカウケするような作品を作るようになってからはあまり見なくはなりましたが、それ以前の作品は劇場で何度となく見てきました。

その中でガッツリハマってしまったのが『まわり道(1975)』『パリ、テキサス(1984)』と本作。

まわり道はナスターシャ・キンスキーのデヴュー作

パリ、テキサスは映画好きには説明不要でしょう。

監督 : ヴィム・ヴェンダース
脚本 : サム・シェパード
音楽 : ライ・クーダー

そして、ナスターシャ・キンスキーの出演。。

完璧なんです。。。

 

この完璧な映画と同じクラスの評価をつけられるのが本作。

日本に居た頃にDVDをプレイヤーを持っていないにも関わらずDVDを買ってしまいました。

DVDを買ってからはほとんど見なくなりここ7,8年は見ていません。

久しぶりにこの雰囲気の映画が見たくなりDVD鑑賞。

 

Im Lauf der Zeitという映画について

ドイツ語は全く解りませんが、Im Lauf der Zeit=時の流れとともに といったような意味だそうです。

ヴィム・ヴェンダースのロードムービー3部作の3作目。他の2作も実にいい作品でしたが、本作には一つ上の評価をつけます。

専門家からの評価も高く【カンヌ国際映画祭 FIPRESCI賞】を満場一致で受賞。

*日本語訳では批評家連盟賞となるらしくボリウッドでいえばFilmfare Critics Award for Best Filmにあたる賞。

 

作品は白黒で撮られており、挿入歌は哀愁漂いどれも素晴らしいブルースです。

音楽はImproved Sound Limitedというドイツの5人組バンドが担当。

そして撮影はオランダの名撮影監督Robby Müller

一昨年に亡くなりましたが、初期のヴィム・ヴェンダース(ロード3部作やパリ・テキサスなど)、アメリカに行ってからはジム・ジャームッシュの映画など個性の強い監督の作品を手がけました。

 

映画の脚本は最初の主人公の二人が出会うシーンのみ事前にできており、残りは俳優の即興、または道中で日々追加してできあがります。

いくつかの撮影地を決めたてはいましたが、ほとんどのシーンは道中に立ち寄った場所で撮影をしてます。

撮影地は旧東西ドイツの国境線であるエルベ川沿い。

撮影地のイメージはアメリカの写真家Walker Evansからの影響があるようです。

要は、ロケーション、脚本はほぼ俳優陣とスタッフのアドリブで作られたものでこれぞロードムービーといった作品。

上映時間は175分

 

本編 

冒頭ー劇場が少なくなったな。。。

この映画の主人公の一人ブルーノ(リュディガー・フォーグラー)はある老映画館オーナーと話している。老オーナーは「昔はそこら中に映画館が沢山あった。。。今はほとんど劇場がすたれてしまったよ。。。」と語る。

昔は?この作品1970年代なのですが、TVの普及によりすでに劇場が廃れている時代だったんですね。

確かに自分の幼少期は秋田のド田舎でも子供が自力でいける町の映画館がありました。

ほんとうに掘っ立て小屋みたいなとこで3本立てみたいな。。。

もちろん現存しているわけもなく、今では日本全国ほぼ映画館といえばシネコンになるでしょう。

 

男たちの出会い

ブルーノは流れの映画撮影機材の技師をしておりいつも大型のワゴンを走らせている。

ある日湖の湖畔にワゴンを止めて髭を剃っていたいたところに、目をつむって車を高速で走ってくるアホな男を見かける、この車はそのまま湖に突入し男はトランクを持って脱出、車は水没していきます。。

ブルーノ「カミカゼだな・・・」

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このロベルト(ハンス・ツィッシュラー)は妻と離婚しヤケになり軽い気持ちで入水自殺を試みたと見えますがあっさり脱出、脱出ご湖畔でブルーノと出会いワゴンで行動を共にするように。。。

この辺のブルーノのあっさりと見知らぬ男を受け入れるあたりの演技がなかなかいい。

ブルーノがワーゲンで湖に突入していくこのシーンはお気に入りのシーンひとつ。

 

妻に死なれた男との出会い

ワゴンを止め夜を過ごしていた町はずれ。。

夜中に近くの工場で音がするのでロベルトが見に行きます。

そこには一人の男がいて塞ぎ込んでました。

ロベルトが声を掛けても「ほうっておいてくれ!」と。。。

ロベルトは言われる通り放っておきワゴンに戻ったのですが、しばらくして男がやってきます。ワゴンの後部倉庫に黙って入ってきて身の上を話し始めます。

男はこの日外出中妻に自殺されていました、男の妻は車で立木にぶつかっていって自殺しており車はまだ木にぶつかったまま。。

車は日中撤去にくるそうで、それまで一緒に居てほしいと懇願します。

ロベルトは「先に行かなくてはいけないので。。。」とブルーノの顔を観ます。

ブルーノは穏やかな顔で「急いでないよ。。。」と一言。。。

 

このシーンでのブルーノとロベルトがカッコいい。。

夜な夜な重い身の上話を語る男に対してただ椅子に座って黙って聞くロベルト。。。

先を急がなくては?と尋ねるロベルトの問いに「急いでないよ。。」と話すブルーノ。。

この「急いでないよ。。」の一言に男の優しさが込められており、改めてリュディガー・フォーグラーという役者の素晴らしさが見えます。

ここでの二人は本当にイカします。

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ある地方上映会での余興

ある田舎町の閉鎖した映画館での上映会、観客は学校の先生と生徒たち。

映画上映が待ちきれず生徒たちは騒ぎ出す。。

速くしてくれ!と先生はブルーノとロベルトを急かしますが音響機器が故障しており修理しなくてはならない。。

この時既にロベルトはブルーノの仕事(流れの映画技師、映画機器の修理工)をサポートするようになっています。

手伝ってはいるもののロベルトはあまりやる気が見えず。。。

しかし、ふとしたことから裏側のライトを作動してしまい二人の仕事が影絵となってスクリーンに映し出されます。

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ここで二人は修理作業を止め影絵によって子供たちを楽しませるのです。

 

二人のエンターテイナー振りが見えるシーン。

閉鎖した劇場にこのような形で上映するようなことは本当にあったのでしょう。

遅ればせながらこの辺りで冒頭の老映画館オーナーとブルーノの会話が結びつきます。

 

ロベルト~父に会う

ここではロベルトが父に会いに行くため一時ブルーノと分かれます。

ロベルトの父は地方で印刷業を営んでおり未だ現役。父と会うのは母が亡くなって以来で約8年ぶり。ここで父に対して「なぜ母をないがしろにしたのか?」と非難をするつもりでしたが、老いた父を見たせいか「女性の尊厳は?」といった間接的な父への非難の記事を作成するにとどまります。

ブルーノが迎えに来たところでロベルトは父の元を去るわけですが、その際の抱擁は父との最後の別れのようです。

 

ブルーノとポーリンの出会い

ブルーノは遊園地?のゴーカートコーナー(子供が遊ぶ天井に固定されたもの)ではしゃぐ女性を見かける。なかなかいい歳をしており不思議な魅了を持っているとスクリーンを通して伝わってきます。ブルーノは直ぐに声を掛けますが相手にされず女性は去ります。その日ブルーノが映写機の調整に向かった劇場のチケット売り場に座っていたのは彼女!

名前はポーリン

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この劇場オーナーの孫娘。

映写機の調整中に技師が逃げ出してしまった為、ブルーノは映画が終わるまで映画を回すことに。。。

この作品唯一のラブシーン?

映画館のソファで数時間添い寝するだけのものですが、とても印象的なシーン。

初めて見た時は「この後、ブルーノはこの町に戻ってくるのだろうか? いや、戻ってきてほしい」など思ったりしたもので、このポーリン演じるリザ・クロイツァーがなんとも魅力的なのです。

別れの時にも言葉はなく、さすらう男とそれを見送る女の場面がただ流れます。

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ブルーノの故郷へ

父と分かれたロバートはブルーノの故郷へ行こうと提案。

二人はロバートの友人宅にワゴンを預け代わりに古いサイドカーを借ります。

古いサイドカーを無理やり借りるシーンですが、二人の息があっており何年もつるんでいる詐欺師コンビを思わせます。

 

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倉庫からサイドカーを出すブルーノ

 

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ほぼ1日かけてブルーノの故郷へ走る

 

やはりどんな時でも男二人でサイドカーを走らせる姿はかっこいい!

Yeh Dosti Hum Nahi Todenge | Sholay(1975)| Amitabh Bachchan | Dharmendra | Evergreen Friendship Song

男二人でサイドカーを乗るシーンとなればやはりこれ!

インド映画で最も有名な映画の中の最も有名なシーンのひとつ

 

サイドカーを川っぺりに停め、川の中州に手漕ぎボートで向かいます、ブルーノは「冬になると家が見えるが、夏は見えない(木が葉をつける為)」と淡々と話しますが、町育ちのロベルトは興味深々。

家は廃墟となっておりブルーノは手探りで探索、この辺のカメラワークやブルーノの動きはドイツの巨匠F・W・ムルナウの作品を参考。言われて見れば廃墟への侵入シーンや照度なんかが吸血鬼の館(Nosferatu'1922)に入って行く感じです。

ここでのブルーノは終始感傷的な演技をしており、家の中を物色していく中で幼少期に格下であろう宝物も取り出します。

ロベルトの方は家の中には入らず庭でブルーノを待ちます。

 

注:ここではほぼセリフがないのでブルーノの演技から目を離せません!

 

ここで一晩過ごすわけですが、ロベルトはそのまま庭の地べたで転がって寝てました。

家の中で一晩過ごしたブルーノ一睡もせず庭のロベルトはぐっすり。

いち早く父と会い、ある程度わだかまりを清算したロベルトが、ブルーノの引きずっているものを取り除くチャンスを与えた友情が描かれています。

 

チャンピオン

 故郷を見て心にあったわだかまりが晴れたブルーノとロベルトは次の依頼地へ向かいます。

その途中、この映画で最も印象的なシーンのひとつ

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車道にあったモニュメントをみて

「最後に裏切られたが、今、俺は自由になった!」

と晴れ晴れたようなことをいい

ブルーノは「チャンピオンだな。。。」とつぶやきます。

 

アメリカホテル

このあたりになると二人の旅の終わりが感じられます。

東西ドイツの国境で一晩を過ごします。

その建物は古い検問所のようでありますが、室内にはアメリカの言葉や雑誌の切り抜きがありました。

先ほどチャンピオンになったはずのロベルトですが、別れた奥さんに連絡をしようとしたところこころの隙をブルーノに突かれます。

翌朝、ロベルトは書置きを残してブルーノの元を去り、、、

書置きには

『このままではダメだ、さようなら。。。 R』

と書かれてましたが、これは決して喧嘩別れではなく自分が次のステップに進む時が来たための出発です。

 

ラストシーン

ロベルトは空のアタッシュケース(中身は途中ですべてすてているので空っぽ)を持ち、駅で記者を待つ。

待っている間にノートに何かメモしている少年と話をするのですが、ここのやり取りも印象的でなかなか面白い。

ロベルトは少年に鞄とサングラスをあげるからそのノートと交換してくれないか?と提案。少年は快諾し、ロベルトは一人汽車に乗り込みます。

バンを走らすブルーノは途中並走する汽車の中にロベルトを見つけます、、

『見たぞ! カミカゼ』

ロベルトもブルーノのバンを見つけ

『これでいいんだよ。。』

 

挿入歌

忘れていけないのがちょこちょこ入ってくるバックミュージックと二人がワゴン内で聞く音楽。どれも映画にマッチしており、この映画が好きな方は必ずこれらの音楽も気に入ると断言できます。

Improved Sound Limited - Nine Feet over the Tarmac


Improved Sound Limited - Nine Feet Over the Tarmac

作中何度か登場する曲。

使われているのはこの曲のinstrumentalバージョン。

このインストバージョンは秀逸!すばらしいブルースです。

 

Heinz - Just Like Eddie


heinz just like eddie

 

終盤、ワゴン内でブルーノとロベルトがノリノリでハモリます。

お互いの故郷によりすっきりしたところでロベルトがワゴンにあったレコードからチョイス。

 

Roger Miller - King of Road


King Of The Road

映画の英語タイトルにもなっているKing of Road

ロベルトと別れて一人バンで走るブルーノが映画の終盤でチョイスしたのがこの曲。

 

ひさしぶりに『さすらい』を見終えて。。。

映画というものがどういう風に作られるかわかりませんが、

この映画の場合、どういった過程で作ればこのような映画ができあがるか?

ある程度の撮影地などはきめてましたが、脚本は前日、当日に追記を繰り返してます。

この時代の映画人のセンスと実力は計り知れないものです。

二人の主人公はもちろんかっこいいのですが、作品をみてもわかるようにかっこいい、優しいだけではなく、みっともなくも弱い部分を持ち合わせておりキャラクターの魅力を引き上げてます。

やはりブルーノ役のリュディガー・フォーグラーは素晴らしい!

今まで見てきた俳優の中で雰囲気の良さはトップクラスです。

個人的に演技力などは別として最重要に位置付けている5人の俳優(男性)の一人。

最重要Actorの5人

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左からリュディガー・フォーグラー(ドイツ) 、ボビー・デオール(インド) 、シャシ・カプール(インド) 、セルジ・ロペス(スペイン) 、ジョン・トラボルタ(アメリカ)

ロベルトを演じたハンス・ツィッシュラーももちろん素晴らしい!彼は演出、翻訳などもこなす才人で俳優業はあくまで時間の空いた時だけ受けてます。

紅一点のリザ・クロイツァー

スポット出演も怪しい魅力を出してます。 ヴィム・ヴェンダースとは当時恋人関係にありました。ナスターシャ・キンスキーに通ずる雰囲気がありこのタイプが監督の好みのようです。

 また、ほかに出てくるキャラも魅力的でほとんどのキャラクターが変人でまともな人はでてきません。

 

久しぶりにみましたが、やはり素晴らしい映画です。

時代背景もありますのでこのような映画今後出てくることはないでしょうが、ヴェンダースやアントニオーニの作品を10年くらいの周期で繰り返しみていくのもいいかもしれませんね。。

 

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