P.S.Samphran

タイ在住。女房、猫との3人暮らし。。タイのこと、山のこと、映画のことなど。。。

Thai Film Archive/タイ映画保存センター(Salaya/ศาลายา )を歩く!

Thai Film Archiveへ行ってきました。

家からバスで10分くらいのところにあり、前を通過するたびにそのうち来ようと思っていましたが、なかなか来ることができませんでした。

 

昼からゆっくり自宅を出発

まずは行きしなにちょろっと花見によります。

 

ラチャプルックですが、いまだにこの花の性質がよくわかりません。。。

ピークはあるのですが、この程度であれば1年中咲いてるんですね。

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これはマンゴーの花

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今年は粘り強い!

まだまだ咲きます!

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หางนกยูงฝรั่ง/ハーンノックユンファラン

現在はこちらがピーク

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30分ほど花見をし出発!

 

今日は奮発してタクシーに乗っちゃいます。

およそ10分で到着。

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Film Archive / หอภาพยนตร์

http://www.fapot.org/th/home.php
入場無料!

 

このThai Film Archiveですが、元々1984年に設立した国立の組織だったものです。

それまで映画を保存する事などには国として重きを置かれていなかった為、設立時の予算はTHB0 だったそうです。

1986年の国際フィルムアーカイブ連盟(FIAF)を機に援助を受けるようになり、映画関連の資料の保存を本格的に開始します。

組織の立ち上げから全てを行ってきたドーム・スックウォン氏の情熱が実ります。

保存するメディアを集めるにあたっては主に寄贈、購入、交換、返還などで収集され

全国を回り収集家や映画関係者に声かけて回ったそうです。

最初にフィルムを提供したのはタイの巨匠เปี๊ยก โปสเตอร์ / ピアック・ポースター氏.※この方、義理の父の古い友人なんでたまたま知ってました。

名作สะพานรักสารสิน/サパーン・ラック・サーラシンの監督さんですね。

 

ピアック監督は映画の寄贈だけではなく、ドーム氏に香港の現像所にある70-80年代のタイ映画が廃棄の危機にあることも伝えます。(当時タイ映画に焼き付けはほとんど香港でおこなわれました)それからドーム氏は香港にある数か所の現像所に働きかけ約700本のタイ映画を持ち帰ることができました。

しかしここで問題になってくるのが保管場所。

バンコク中心で保管場所を見つけることは困難だったようで、最終的にご近所のサラヤに移転してきました。移転当時1998年頃のサラヤはなかなかの田舎だったようで建物の雨漏りなどで保管が大変だったそうです。

それでもまだ芸術局の管轄にあり十分な活動ができなかったようですが、2009年に公共機関に代わりFIAFに加盟も果たしました。

途中、2013年の大洪水なども乗り越え今があるんですね。。。

 

 

 

そして入場!

まず目に入るのがこの建物。

HOTEL SCRIBE】とあります。

当然、ホテル スクリーヴ パリであり

このホテルのカフェで1895年12月28日 リュミエール兄弟が世界で初めて映画の上映をしました。

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こちらがそのカフェ

Grand cafe

第二次大戦中にはアーネスト・ヘミングウェイロバート・キャパなどのジャーナリストやカメラマンが集った場所です。

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中はこんな感じ。

小さなカフェになっておりケーキやスナックもあります。

タイミングが合えば映画鑑賞も可能。

実際のグランカフェを模しており、こんな場所でなかなか頑張ってます。

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 実際建物はショボいですが、ホテル スクリーヴ/グランカフェ/リュミエールなどの演出でロマンを感じさせてくれますね。


こちらはグランカフェ前のホットドッグ屋さん

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ホテル横のこの建物では当日バスターキートンの映画が上映されてました。

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周りの壁にはところどころこのような魅力的な古いタイ映画のポスターが’飾られてます。 1930年代のモノクロ映画のポスターですが、この辺の映画をみたいですねえ。。。

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タイで初めてカラー映画が作られたのは

【Santi-Vina(1954)】

なんとこの映画は今年のカンヌ映画祭で上映されました。

盲目の青年(Santi)と幼馴染(Vina)のラブストーリーです。

最後に奇跡的に視力を取り戻したSantiが仏の道に己の幸せを見出すところがタイらしいです。

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 パンジャーブ州(インド)で似たような映画を観たことがあります。

 【Sat Sri Akal(2008)】

 こちらは下半身不随の主人公がHarmandir Sahib/Golden Temple(Amritsal)でお祈りをし続け最後には立てようになるって話です。

 

Santi-Vinaなどのタイ映画や映画の本はこのスーベニアショップで購入できます。

スタッフは若い方が多いのですが、このような場所で働いているだけあって流石に詳しいです。

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 しかし暑いです。。。

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これは駅を模した建物

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タイ映画と鉄道はなかなか関連性がありタイで最初に映画製作を始めたのはタイ国鉄なんですね。

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室内は展示室になってます。

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鉄道の前にあるこの車、、、。

この車は1970年代まで薬屋さんが薬の移動販売兼映画上映に使ていた車だそうです。

薬を売るためにサイレント映画を流して客を集めていたんですね。

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そして、ひと際目立たない場所にある非常階段のようなものを登っていくと。。。。

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大女優【เพชรา เชาวราษฎร์/Petchara Chaowarat】のコーナーが設置されてます。

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Petchara Chaowarat----自分も数本しか映画を観たことがないのであまり詳しくは知りませんが、60~70年代のトップ女優です。この20年の間に約300本の映画に出演され、特に私生活のパートナーとなるมิตร ชัยบัญชา/Mitr Chaibanchaとは約150本で共演。

二人の代表作は1970年公開の【Mon Rak Luk Thung/มนต์รักลูกทุ่ง】

※田舎の魔法の恋みたいな感じですかね。

映画・TVで何度もリメイクされてます。

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36歳と比較的早く引退(フィルムセットの明かりによる視力の低下が原因)してます。

2000年代に数本出演してますが、ほぼメディアの前に出てくることはありません。

下の写真は二人のツーショットです。

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パートナーのMitr Chaibanchaは【Mon Rak Luk Thung/มนต์รักลูกทุ่ง】公開直後、撮影中にヘリコプターから墜落してお亡くなりになってます。

スタントなしでヘリから垂れるロープ梯子に捕まるアクションをしていましたが、低空飛行をするはずのパイロットが高度を上げてしまい、グリップをなくしたMitrが墜落してしまっております。当初映画はそのまま放映するといういまでは考えられないことをやってるんですね。

実際の画像

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 このお二人は

The 25 greatest Asian actors in historyに選定されてます。

タイ人で選ばれたのはこの二人だけ。

 

と、このセンターには タイ映画好きにはなかなか興味深いものがあるのです。

次回は映画のスケジュールをみてタイの古い映画を観に来たいですね。

 

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